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通勤やダイエットのために自転車に乗り始め、職場には自分以外に自転車乗りがいない、
チームにも参加していない、という人の場合、慣れて来て1日に100Kmオーバーの
走行をするようになっても、100Kmオーバーの走行を何日も続ける、という機会は
あんまりないかと思います。

そんなロングライド初心者に、ちょっと壁を破る機会を提供してくれるイベントがあります。

『ツール・ド・のと』

北國新聞社主催のサイクリングイベントで、能登半島1周約410Kmを3日間で走ります。
詳細は公式サイトをご参照下さい。

http://tour-de-noto.com/
コースは毎年微妙に変わりますが、おおまかな走行距離の目安としては
1日目140Km、2日目160Km、3日目110Kmくらいです。
基本的には風光明媚な能登半島の海岸沿いを走るコースです。

「とりあえず100Km走れるようになったよ♪( ̄▽ ̄)ノ」

というくらいの人が参加すると一番楽しめると思います。適度な挑戦という感じで。

「410Km?27時間だね」

と即答するレベルの人はお呼びでないです(笑)

ぼく自身ロードに乗り始めて半年くらいの、最大で1日120Kmまでというところで参加しました。
2日目の、初めて走った160Kmという距離は確かに長く感じましたが、
それでも意外と走れてしまうものです。

荷物は主催者がトラックで運んでくれるので、身軽に走れます。
地元の競輪選手を中心とした指導自転車が、無茶なペースにならないように先導してくれます。
およそで40Kmおきにエイドが設置され、食事やドリンク類の提供が受けられます。
ぼくが参加した年にはゴール地点で海鮮鍋とビール!というのもありました。
(何が出て来るかはイベントに協賛して下さるスポンサー様しだいなので、今はどうかな?)
それよりも何よりも。
周囲には参加者がいっぱいいます。仲間がいっぱいいます。

「1日で100Km走ったことはあるけど、3日も続けて走ったことないよ?(´・ω・`)」

と言う人も大丈夫です。
確かに2日目の朝にはケツが痛むでしょう。
3日目の朝には全身がどんより重いでしょう。
それでも。
ロングライド初心者でも3日間は走れます。
勝負は4日目の朝です(笑)

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今年のツール・ド・のとは9月17日(土)~19日(月祝)の開催です。
(公式HPによれば募集開始は4月から)
ロングライド初心者だけどせっかくだから走ってみるぜ、という人には、
3日間で能登半島を一周するチャンピオンコースへの参加をお勧めしたいです。
宿の食事が美味しいですから(笑)
もとへ、これまでそんなに走ったことないけど、それでも3日間走り切れた、
という達成感を得られると思いますから。


念のため。
9月中旬の能登半島は、晴れれば真夏の暑さです。
台風シーズンでもあるので、雨になる可能性もゼロではありませんが。
しかし雨でも佐渡ロングライドみたいな北の地獄にはなりません。大丈夫。

海岸沿いの、路肩に砂が出ている区間でパンクさせる参加者が多いです。
競技ではなくサイクリングなので制限時間は緩いですが、それでも
トラブルの復旧に手間取ると厳しくなります。
タイヤはできれば新品に換えて出走しましょう。
そしてスタート前の空気圧チェックをお忘れなく。
地元のショップが各日のスタート地点にサービステントを出していますので、
そこでフロアポンプは借りられます。
補給食の手持ちが尽きたという時もそこで購入できます。
※チェックの域を超えた整備や修理については費用が発生しますが、その辺は納得してね?

途中にコンビニや自販機が見当たらない区間もあるので、ダブルボトル推奨です。
同じ理由から、エイドとエイドの間で走行中に手軽に補給できるパワージェル等の
補給食をいくつかポッケに入れておくことをお勧めします。

3日目のスタート地点、能登島では晴れの日でも未明に土砂降りの雨が降りますが、
スタート時間までにはやみます。仕様です。

関東から前泊後泊アリの余裕を見た日程で参加するとトータルで結構な費用になるために
ここ数年足が遠のいてしまってますが、いずれまた走ってみたいと思うイベントです。
でも、地震と台風は勘弁な。

追記
能登半島は07年に地震で大きな被害を受けました。
にもかかわらず、その年もツールドのとは開催され、地元の皆さんはサイクリストに例年と変わらぬ声援を送ってくれたそうです。
あいにくぼくは06年以降参加していないので07年の様子は伝聞でしか知らないのですが。
その年、地震で被害を受けた総持寺に葺き換える瓦をツールドのと参加者が寄進しています。『ロングライダース』執筆者の1人の手になる「一蓮托生」瓦もそこにあります。