Blogでの連載企画ということで、私からは「東京~糸魚川ファストラン クラシック(以下、糸魚川FR)」の紹介をさせていただきます。
糸魚川FRは来年で40周年を迎える、国内でも屈指の老舗ロングライドイベントです。元々は明治大学自転車部の新歓イベントだったらしいですが、いつからか一般の参加が可能に。開催は毎年5月の中旬。この時期なのは、梅雨前かつ日が長い(安全に走れる時間が長い)からなんだとか。
ルールとしては、
・運営側のサポート無し
・交通ルール遵守
あくまで「レース」ではなく、公道を使う「ロングライド」イベントなのが特徴です。ですが、タイムも出るし順位も付きます。自分の愛読書「自転車で遠くへ行きたい(著・米津一成)」の言葉を借りれば、「許される範囲で出来る限り速く走る」イベントなのです。
それでは、ここからはルート紹介。大会名の通り、東京(東京都八王子市)から、糸魚川(新潟県糸魚川市)を目指します。全長は公称291kmですが、年々ルートは変わり、現在は約283kmとなっています。
■高尾山口~笹子(第1CP、区間距離:56km)
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終電後の高尾山口駅に各地からロード乗りが続々と集結します。出発は走力順。昨年の実績などを元に、速い人は遅い時間に、ゆっくり走る人は早い時間にスタート。午前3時~6時の間に5分間隔で出走することになります。
スタートするとすぐに大垂水峠。皆いきなり結構飛ばします。
この区間は全編国道20号を走り、朝方の山梨県を駆け抜けます。細かいアップダウンを抜けると、最初の難所・笹子トンネルへの登り。緩いですが、10kmくらい3%の登りが続きます。
笹子トンネル手前には第一チェックポイント(CP)があり、ここでタイムカードに記入。全経路の中でCPは4つあり、必ず止まってタイム計測を行う必要があります。CPではバナナやいなり寿司等の補給食、スポーツドリンクなどが振舞われますので、しっかりとカロリーを摂取!
■笹子~韮崎(第2CP、区間距離47km)
第1CPを出るといきなり笹子トンネルに入り、ダウンヒルになります。ライトの点灯を忘れずに!
下り終えると、山梨の中心街に入ります。甲府市内を抜ける長いストレートは下り基調で気持ちよく飛ばすことが出来ます。注意すべきは道中何箇所かある陸橋。ほとんどは自転車通行不可なので、しっかりと下道を通りましょう。ただし、必ず登る必要のある陸橋もあったりします。
甲府駅を通りすぎると、次の峠に向けて上り基調の始まり。のどかな川沿いを走り、韮崎の「まるのや」前が第2CPとなります。
■韮崎~塩尻(第3CP、区間距離63km)
この区間は「富士見峠」「塩尻峠」の2峠があり、一番疲れる区間です。
第2CPを出ると早速富士見峠に向けた登りの始まりです。平均斜度は2%と緩いですが、25kmもあるダラダラとした峠。登り切ってダウンヒルを終えると諏訪市内に入ります。この区間は一旦国道20号を外れるので注意が必要です。
諏訪大社の前を抜け、諏訪湖を右手に走ると第二の峠、塩尻峠の始まりです。糸魚川FRの中では一番本格的な峠であり、結構辛いです。激坂を抜けるショートカットもあるんだとか・・・。
登り終えるとご褒美のダウンヒル。道幅が広く、コース中で一番気持ちよく下れます。下り終えた場所にある小坂田公園が第3CPです。
■塩尻~白馬(第4CP、区間距離74km)
糸魚川FR中、最長区間。厳しい峠はありませんが、とにかく長いです。
スタート後はすぐに松本市。この場所は「松本走り(Wikipedia参照)」という、自転車に取っては怖すぎるローカル交通ルールがあり、事故に注意が必要です。
松本を抜け、豊科~明科~大町区間はとにかく退屈なエリア。風景が変わらず、眠気を誘います。疲労も溜まってくるエリアなので、一番踏ん張りが必要なエリアですね。
大町を過ぎると、スキーで有名なエリアに入っていきます。木崎湖、青木湖という綺麗な湖の脇を抜けると、白馬CPです。ラストCPでしっかりと補給をしましょう。
■白馬~糸魚川(ゴール、区間距離43km)
いよいよラスト区間です。基本的には下りのみなんですが、トンネルとスノーシェッドがひたすら続く怖い区間。暗くなったら正直走りたくないです・・・そのためか小谷では足切りがあり、道の駅・小谷を日没までに通過しないとリタイアとなります。
全てのトンネルをクリアすると、姫川が流れるのどかなエリアに。大糸線を横目に田園地帯を走り抜けると、ゴール・ホテル糸魚川は目の前です。
■ゴール後
この大会は後泊のイベントで、基本的に宴会→泊まりコースとなります。他のチームのメンバーと交流を深めつつ、夜は更けていきます。
翌朝は表彰式。ホテルのロビーに参加者が集結し、リザルトと賞品を受け取ります。朝10時には三々五々解散となり、これにて大会は完全終了!お疲れさまでした!
ちなみにこの糸魚川FRは「チーム参加必須」「紹介者必須」だったりと、ある意味「一見さん参加お断り」な面もあるイベントです。自分の周りに参加者が居ない人はどうすればよいか?先に紹介した本と同じ名前のmixiのコミュニティ「自転車で遠くへ行きたい」が毎年団体参加をされているので、コミュニティのメンバーになれば申込可能です。毎年3月前後に募集されるのですが、今年は締切りが例年より早いので1月には募集が開始されると思います。見逃さないよう! 興味を持った方は自分への挑戦をしてみてはいかがでしょうか?
【余談】
東京方面への帰り道にある「フォッサマグナパーク」はある意味オススメですので時間のある方は是非お立ち寄りください
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