編集幹事、ばんざいです。
本来、自転車で夜間走るのは望ましい事ではありません。
被視認性の低さや自らの視界不良に起因する交通事故のリスクが飛躍的に高まるからです。
しかし長距離を走っていれば必然的に時間は掛かり、出先で暗くなってしまう事もあり。
また、仕事の関係から普段は夜しか走る時間が取れない、通勤通学でなど、致し方ないケースも。
ましてや300km以上のロングライドでは否応なく夜間走行を強いられます。
そこで薄暗い、あるいは真っ暗な中で走るにあたり、必要な光り物関係装備を考えてみましょう。

【前照灯】
よく、黄昏時や街灯などで明るい市街地で申し訳程度の小さなLEDを点滅させて灯火を点けたつもりになっている自転車を見かけますが、その視認性の低さは他の通行者(車)からしたら迷惑極まりありません。
半端な灯火は、明るい場所では逆に周囲の光に埋もれてしまって意味を成さないのです。
そもそも自分が周囲の安全に気を配って走っていれば、ステルス性の高い他者がいかに危険で不快かよく判る筈。
自分が見えるかどうかだけでなく、他者から自分が見えるか、という事を良く考えていただきたい。
そういう意味で、市街地でこそ強力なライトが必要であると言えます。
逆に真っ暗闇の峠などでは、眼が暗さになれることもありスピードの出ない登りではさして強力な灯火を必要としません。
明るさのモード切替が出来るライトを使用する場合、街中や下りなど必要な場所でだけ明るいモードを使用し、それ以外で光量を控えてランタイムを引き延ばすことも出来ます。
具体的に使用されているライトは、近年汎用の懐中電灯型LEDライトが日進月歩で明るく安くなっており、それを流用するケースが多く見受けられます。
ただし、明るい物は実質ランタイムが2時間程度の場合が多く、ことロングライドに使用するとなればもっとランタイムが長いものと併用し、ここ一番の明るさが欲しい時の為に温存しておいた方が良いでしょう。
どのみち、ロングライドにおいては常に最悪のケースを想定し自己完結(=自力で何とか)せねばならないので、故障などでのバックアップの意味も含め、二灯以上装備する事を強く推奨します。
またリチウムイオンの二次(=充電式)電池が優秀な事には異論ありませんが、出先での入手がほとんど不可能である事、電池単体で携行した場合の取り扱い危険度を充分考慮せねばなりません。
1~2時間で終わる通勤通学等ならいざ知らず、長時間人里離れた山中を走る場合も想定すると、予備の電池を携行することはもちろん、メイン使用するライトは普通のコンビニなどで入手可能な汎用電池仕様をお薦め。
電池の切れたライトなど邪魔な重りにしかなりません。
具体的推奨機種例
・DoSun(ドゥーサン)A1、M1+、M1
http://www.dosun.us/

(画像はA1)
単三電池四本仕様で光量、ランタイムに優れる。
光量30%、60%、100%などのモード切替が出来、状況に応じて選択する事でランタイムを引き延ばせる。
下は同条件で撮影した参考画像。

(M1+ 100%モード)

(M1+ 30%モード)

比較(CATEYE EL-520 Hiモード)
このシリーズは自転車用に特化した配光が最大の特徴にしてメリット。
http://www.dosun.us/portablelight/q-and-a-frame_J.html
前方だけでなく、下方(足下)も広い範囲で充分に照射する為、路面や路肩の状況が非常に把握しやすくなっています。
路面の穴や落下物、ゴミの吹きだまりなどを発見して避けやすい為、パンクのリスク回避などにも有効。
逆に意識的に路面を注視する必要が無くなる為、周囲の状況に気を配る余裕が生まれるとも言えます。
いくら明るくても同心円のスポット配光懐中電灯型ライトには無い優位点です。
A1の場合、エネループ(サンヨー製ニッケル水素充電池)を使用した場合100%モードでのランタイムは約3時間。ニッケル水素系単三型充電池で最も容量の大きいNi-MH2700使用時で約4時間。30%モードならその約3倍。
新進気鋭のメーカーだけに旧モデルが廃盤となり新モデルへの入れ替えサイクルも頻繁で、A1は既に廃盤で
【尾灯】
法的には後方はリフレクタ(反射板)だけ付いていればいいのですが、実際には光が当たらずとも自ら発光するテールライトがあった方が断然被視認性は高くなります。
後方だけでなく側方へのアピールにも。
色は必ず赤。
自転車に装着したものは、車と併走した際などに死角に入って見えない事が多いので、併せてヘルメット後部にも装備すると良いでしょう。
具体的推奨機種
・キャットアイTL-LD1100・TL-LD610
http://www.cateye.co.jp/pdf/tlpdf/tl_chart10.pdf
・Bikeguy R-3
http://www.unico-jp.com/r-3.html
・ファイバーフレア
http://fibreflare.com/
・Smart SF-100(東京サンエス扱い)


長時間安定した充分な照度を保ち、後方だけでなく左右へもアピールする事が重要。
ランタイムと入手の容易性から単三または単四仕様だとより安心。
なお、これらの赤色灯は絶対に前方に装着しない事。
同様に後方に向け白色の灯火を装着する事も厳禁。
なぜなら客観的な進行方向が判らなくなるから。
なんでも光っていれば良いというものではありません。
【反射材】
ライトを照射された際の被視認性に関しては灯火類を上回る効果を持ちます。
具体例
反射ベルト

手首に巻いておくとハンドサインが非常に目立ちます(逆に巻いてないと夜間は全く見えないと思った方がよい)。
足首に巻いておくとペダリングで上下に動くのと、前後左右全方位から見える事から被視認性向上に非常に有効。
夜間のみならずトンネル内など暗い場所での安全性向上に貢献するので、日中でも装着推奨。
・トライスポーツ セーフティリフレクターバンド
http://www.trisports.jp/accessories.htm#reflector2
反射ベルトは一〇〇円ショップなどでも入手可能ですが、自転車専用品はより作りがしっかりしていて脱落のリスクが少ない、反射率が高いなどのメリットを持ちます。
反射ベスト
・オダックス埼玉 ADX-V
http://audax-saitama.org/reflect/reflect-4.html
ホームセンターなどで入手可能な工事現場用の反射ベストなどと比較すると、自転車専用に開発されただけに通気性やジャージポケットの利便性を損なわないなど、極めて機能的。
ばたつきによる空気抵抗増加もほとんど気になりません。
前例がないほど酷暑のブルベで日中に着用しても走行風による冷却性を損なわなかったのは意外なほど。
ただ、ジャージが隠れてしまうのはいかんともしがたい。
そのあたりが気になる向きは、ホームセンターや一〇〇円ショップで入手出来る反射タスキを応用するなど工夫すると良いでしょう。
ただし、ブルベではレギュレーション上、反射ベスト着用が義務付けられます。
くどいようですが、自分の視界を確保するのはもちろん、自らの存在をアピールし被視認性を高める事が重要。
日没後走行の法的な要件のみならず、サイクリストとしての義務と言えます。
ブルベなどの際も、レギュレーションで決められているから、ではなく、事故防止や他者に危険を感じさせ不快な思いをさせない為にどうしたらよいか(それが結局トラブルを防ぎ自らの精神衛生にも貢献する)という観点で装備を調えましょう。
安全快適にナイトランを楽しみましょう。
本来、自転車で夜間走るのは望ましい事ではありません。
被視認性の低さや自らの視界不良に起因する交通事故のリスクが飛躍的に高まるからです。
しかし長距離を走っていれば必然的に時間は掛かり、出先で暗くなってしまう事もあり。
また、仕事の関係から普段は夜しか走る時間が取れない、通勤通学でなど、致し方ないケースも。
ましてや300km以上のロングライドでは否応なく夜間走行を強いられます。
そこで薄暗い、あるいは真っ暗な中で走るにあたり、必要な光り物関係装備を考えてみましょう。

【前照灯】
よく、黄昏時や街灯などで明るい市街地で申し訳程度の小さなLEDを点滅させて灯火を点けたつもりになっている自転車を見かけますが、その視認性の低さは他の通行者(車)からしたら迷惑極まりありません。
半端な灯火は、明るい場所では逆に周囲の光に埋もれてしまって意味を成さないのです。
そもそも自分が周囲の安全に気を配って走っていれば、ステルス性の高い他者がいかに危険で不快かよく判る筈。
自分が見えるかどうかだけでなく、他者から自分が見えるか、という事を良く考えていただきたい。
そういう意味で、市街地でこそ強力なライトが必要であると言えます。
逆に真っ暗闇の峠などでは、眼が暗さになれることもありスピードの出ない登りではさして強力な灯火を必要としません。
明るさのモード切替が出来るライトを使用する場合、街中や下りなど必要な場所でだけ明るいモードを使用し、それ以外で光量を控えてランタイムを引き延ばすことも出来ます。
具体的に使用されているライトは、近年汎用の懐中電灯型LEDライトが日進月歩で明るく安くなっており、それを流用するケースが多く見受けられます。
ただし、明るい物は実質ランタイムが2時間程度の場合が多く、ことロングライドに使用するとなればもっとランタイムが長いものと併用し、ここ一番の明るさが欲しい時の為に温存しておいた方が良いでしょう。
どのみち、ロングライドにおいては常に最悪のケースを想定し自己完結(=自力で何とか)せねばならないので、故障などでのバックアップの意味も含め、二灯以上装備する事を強く推奨します。
またリチウムイオンの二次(=充電式)電池が優秀な事には異論ありませんが、出先での入手がほとんど不可能である事、電池単体で携行した場合の取り扱い危険度を充分考慮せねばなりません。
1~2時間で終わる通勤通学等ならいざ知らず、長時間人里離れた山中を走る場合も想定すると、予備の電池を携行することはもちろん、メイン使用するライトは普通のコンビニなどで入手可能な汎用電池仕様をお薦め。
電池の切れたライトなど邪魔な重りにしかなりません。
具体的推奨機種例
・DoSun(ドゥーサン)A1、M1+、M1
http://www.dosun.us/

(画像はA1)
単三電池四本仕様で光量、ランタイムに優れる。
光量30%、60%、100%などのモード切替が出来、状況に応じて選択する事でランタイムを引き延ばせる。
下は同条件で撮影した参考画像。

(M1+ 100%モード)

(M1+ 30%モード)

比較(CATEYE EL-520 Hiモード)
このシリーズは自転車用に特化した配光が最大の特徴にしてメリット。
http://www.dosun.us/portablelight/q-and-a-frame_J.html
前方だけでなく、下方(足下)も広い範囲で充分に照射する為、路面や路肩の状況が非常に把握しやすくなっています。
路面の穴や落下物、ゴミの吹きだまりなどを発見して避けやすい為、パンクのリスク回避などにも有効。
逆に意識的に路面を注視する必要が無くなる為、周囲の状況に気を配る余裕が生まれるとも言えます。
いくら明るくても同心円のスポット配光懐中電灯型ライトには無い優位点です。
A1の場合、エネループ(サンヨー製ニッケル水素充電池)を使用した場合100%モードでのランタイムは約3時間。ニッケル水素系単三型充電池で最も容量の大きいNi-MH2700使用時で約4時間。30%モードならその約3倍。
新進気鋭のメーカーだけに旧モデルが廃盤となり新モデルへの入れ替えサイクルも頻繁で、A1は既に廃盤で
【尾灯】
法的には後方はリフレクタ(反射板)だけ付いていればいいのですが、実際には光が当たらずとも自ら発光するテールライトがあった方が断然被視認性は高くなります。
後方だけでなく側方へのアピールにも。
色は必ず赤。
自転車に装着したものは、車と併走した際などに死角に入って見えない事が多いので、併せてヘルメット後部にも装備すると良いでしょう。
具体的推奨機種
・キャットアイTL-LD1100・TL-LD610
http://www.cateye.co.jp/pdf/tlpdf/tl_chart10.pdf
・Bikeguy R-3
http://www.unico-jp.com/r-3.html
・ファイバーフレア
http://fibreflare.com/
・Smart SF-100(東京サンエス扱い)


長時間安定した充分な照度を保ち、後方だけでなく左右へもアピールする事が重要。
ランタイムと入手の容易性から単三または単四仕様だとより安心。
なお、これらの赤色灯は絶対に前方に装着しない事。
同様に後方に向け白色の灯火を装着する事も厳禁。
なぜなら客観的な進行方向が判らなくなるから。
なんでも光っていれば良いというものではありません。
【反射材】
ライトを照射された際の被視認性に関しては灯火類を上回る効果を持ちます。
具体例
反射ベルト

手首に巻いておくとハンドサインが非常に目立ちます(逆に巻いてないと夜間は全く見えないと思った方がよい)。
足首に巻いておくとペダリングで上下に動くのと、前後左右全方位から見える事から被視認性向上に非常に有効。
夜間のみならずトンネル内など暗い場所での安全性向上に貢献するので、日中でも装着推奨。
・トライスポーツ セーフティリフレクターバンド
http://www.trisports.jp/accessories.htm#reflector2
反射ベルトは一〇〇円ショップなどでも入手可能ですが、自転車専用品はより作りがしっかりしていて脱落のリスクが少ない、反射率が高いなどのメリットを持ちます。
反射ベスト
・オダックス埼玉 ADX-V
http://audax-saitama.org/reflect/reflect-4.html
ホームセンターなどで入手可能な工事現場用の反射ベストなどと比較すると、自転車専用に開発されただけに通気性やジャージポケットの利便性を損なわないなど、極めて機能的。
ばたつきによる空気抵抗増加もほとんど気になりません。
前例がないほど酷暑のブルベで日中に着用しても走行風による冷却性を損なわなかったのは意外なほど。
ただ、ジャージが隠れてしまうのはいかんともしがたい。
そのあたりが気になる向きは、ホームセンターや一〇〇円ショップで入手出来る反射タスキを応用するなど工夫すると良いでしょう。
ただし、ブルベではレギュレーション上、反射ベスト着用が義務付けられます。
くどいようですが、自分の視界を確保するのはもちろん、自らの存在をアピールし被視認性を高める事が重要。
日没後走行の法的な要件のみならず、サイクリストとしての義務と言えます。
ブルベなどの際も、レギュレーションで決められているから、ではなく、事故防止や他者に危険を感じさせ不快な思いをさせない為にどうしたらよいか(それが結局トラブルを防ぎ自らの精神衛生にも貢献する)という観点で装備を調えましょう。
安全快適にナイトランを楽しみましょう。
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。